雑録・雑想
暖かい陽射しに比良連山山頂の雪も随分小さくなっている。4月の初めには消えてしまうことだろう。 暖かい昼下がりの田んぼ道を歩いたが不思議なほど鳥の姿を見掛けないのだ。常在のカラスもムクドリもそしてケリの姿も無かった。声はすれども姿は見えずのヒ…
予約していた本が用意できましたというメールを貰っていたので久しぶりに図書館へ行く。借り出した本は、安田喜憲著「森の日本文明史」・古今書院。市の図書館に無かったので県立図書館から借り出してもらっていたのだ。 総ページ数399ページ、借り出し期間…
ヤツデの実を啄みに今朝はヒヨドリが来ていた。 メジロも2羽来ていたがヒヨドリが姿を見せるとすぐさま飛び立って行った。玄関先のシロダモの赤く熟れた実がたくさん残っていた秋の終わり頃までは、一日に何度もヒヨドリがやって来ていた。複数羽で来た時な…
地に落ちることもなく途中でふわっと消えていく小さな雪。こんな雪片が舞ったりやんだりの一日だった。読書(スティーヴン・ジェィ・グールドの「ワンダフルライフ」)に集中することも出来ずの終日の呆け暮らしだった。昼下がり、そんな老爺にヒヨドリの甲…
高校に入った頃から辞書を読むのが好きで国語辞典や漢和辞典などをよく読んでいた。現在でも白川静さんの「字統」や「字訓」を持ち出すことがよくある。今日もある言葉の意味合いが気になりWebで調べていた時、寒立ちという言葉に出くわした。 「寒立ち」と…
一昨日の書斎の大掃除の折、資料などの整理用に使っているプラの箱(100円ショップで買ったもの)の一つから、思いがけぬものを見つけ出した。赤い革のブックカバーだ。40年近くも前にカミサンが手作りしてくれたヤツだ。現役時代は片道2時間弱の通勤時間、…
二階の書斎を久しぶりに大掃除するつもりで掃除機を運び上げるが、掃除機が重くなっていて老躯は運び上げるのに難儀している。踊り場で一息ついていて、ベランダの網戸にクモがいるのを見つけた。ゆっくりと動いているのだ。真冬の寒空の下のクモにおっ!と…
午後遅く、読書の眼休めにと思いキジのフィールドへ行く。残念ながら見渡す限りの冬枯れの野面に鳥の姿を見掛けずだった。上に飛ぶ鳥なく 地に走る獣なし、法顕伝の中のこんな一節を思い出していた。 冬枯れのキジのフィールドから見た比良連山 このフィール…
小雪が舞い、肌を刺すような寒風が時折荒れ狂う寒い一日だった。 3時のおやつの時はカミさんと暖房をきかせた窓際に並んで、小雪の舞うのを見ながら、紅茶とサーターアンダギーでの一刻だった。小雪がやんで一瞬明るくなった時、ヤツデの葉の下にメジロが来…
昨日の素晴らしい陽射しは身も心も軽やかにしてくれたが、今日の冷たい雨が時折降る陽射しのない薄暗い日は、何とも気分が滅入ってしまう。万事これ億劫と終日呆けていた。八十路も半ばに近づいているから、億劫という状況に陥ってしまうとそこから抜け出す…
昨日たくさん収穫した柚子を持て余して今夜も柚子風呂にした。少し熱めにした湯に浸かっていて、これまでにブログに書き入れていた俳句(?)は幾つくらいあるだろうかとふと思い、書き出してみることにした。 なにかの拍子に頭を過ぎって行ったものを書き留…
今朝、カミさんと並んで朝食を摂っていて、庭先のヤツデの花にメジロが来ているのをカミさんが見つける。急いでカメラを持ち出すも1ショットも出来ず飛び去られる。ヤツデの花にハナバエの仲間が吸蜜に来ているところから見るに、小さな小さな花にも蜜がある…
琵琶湖西岸では強風注意報が出ていることもあり、時折、思わぬ突風に遭う。買い物帰りの荷物を運び下ろしていて、よろけそうになる強風に一瞬見舞われた。JR湖西線は強風警報が発令されると電車の運休がしばしばあるのだ。そんな風の中で、擁壁に這うツタの…
ベランダの庇のすぐ横にジョロウグモが巣網を掛けたのは、秋の初め頃だった。コヤツの成長や獲物の捕獲などを見るのを楽しみに巣をそのままにしておいた。幾つかの巣網に掛かった獲物の痕跡があるが、残念ながらその捕獲の様子を見ることはなかった。師走の…
キジ撮りのフィールド、耕作放棄地の一つに、長い間放棄され原野に還り木々の生い茂った一区画がある。キジの重要な営巣場所になっているのだ。この林の中にひょろひょろと伸びた背の高い姫リンゴの木が一本ある。鳥の落し物が大きくなって実をつけるように…
階段の上り下りの時手摺を持つようになったのはいつの頃からだろうか。下り階段を踏み外しそうになったことがあり、それ以来用心深くなっているのだ。午後3時過ぎ、細かい日照り雨の降る中、買い物帰りの重い荷物を手摺に掴まりながら体を引き上げようにして…
稲刈りが終わった後の田んぼの水溜りで、アカトンボなどの打水産卵が見られるだろうか、そんなことがふと気になってキジ撮りのフィールドへ出掛けるも、トンボの姿が全く見当たらないのだ。僅かにシオヤトンボを見かけただけだった。 アカトンボの打水産卵や…
小雨の降る中、昆虫写真家・今森光彦の作品展が開催中なのを思い出して見に行く。これまでだったら写真展などにはカミサンとの二人連れがならいだったが、カミサンが昨年の初めに体調を崩して以来同伴もならず、一人ぽっちの外出になっている。 「いのちめぐ…
2・3日前から30度を越える暑さがぶり返している。少しでも涼しい朝のうちに虫撮りに出掛けてみたいのだが、今年の春の終わり頃から午前中に一眠りするという妙な習慣がついてしまっているのだ。午後からは暑さに負けて出掛けられずの状態だから虫撮りもまま…
料理の準備をしていて、スーパーで買い求めた水菜に小さな小さなカタツムリがくっついているのを見付ける。地元産の水菜とは言え、収穫されてから店頭に並びそして我が家に来るまでには、少なくても3日ほどはかかっていただろうに、小さな小さなコヤツは至っ…
書斎の遮光カーテンを半ばまで開けた時、手すりにアオスジアゲハが止まっているのを見る。今期はこれまであまり見かけることがなかっただけに嬉しくなり、カーテンをそろりそろりと開けた。この行為がよくなかったようだ、ヤツは敏感に反応して翔び立つ。眼…
連日の暑さに負けて完全に呆けはじめている。万事億劫ということが極まっているのだ。カミサンの体調が元気な時の状態であれば全て放り出して夏眠に入るところだが、それもならずだ。呆け暮らしの防止薬にと思いある本を探していて、書棚の一番下の棚の奥で…
ITOUさんの菜園に足を踏み入れた時は、風があったから暑さをさほどに感じなかったが、風がそよともしなくなると湿度の高い暑さが襲ってくる。イチジクの葉にいるキボシカミキリを見つけカメラを構えてからほんの僅かな間だったが、上半身がじっとりと汗ばむ…
からっとした爽やかな晴れ間のない梅雨空の下の日々、肌にまとわりつく湿度の高いべとつくような暑さにまいっている。万事億劫なのだ。虫撮りにも行かず、読書もせず、呆け暮らしの日が続いている。今日もそんな一日で終わりそうだったので、呆け暮らしにピ…
玄関先のシロダモの木の下のスズランに、ポッンと青い実が1個ついているのを偶然見つけた。この青い実がどんなふうに変化していくのか、その様子を見たいとそのままにしておく。赤くなればどんな味がするのか味見しようと思っていたのだ。 植えた覚えのない…
昨日の蚊の襲来にこりていたから今日は蚊除け対策も十分にして、ITOUさんの菜園に行く。キボシカミキリの飛翔が再び見られるかもしれないと思い、撮影に万全を期すようにと、三脚、リモートレリーズ、マクロツインストロボ、100mmマクロ、180mmマクロ、35-35…
庭先のブッドレアが咲き初めた。ノウゼンカズラもたくさんのつぼみを付けている。今朝、ブッドレアにチョウたちが来ているのを初めてみた。吸蜜に来ていたのは、ナミアゲハ、ツマグロヒョウモンのオスとメス、それにイチモンジセセリ。 ブッドレアは別名「バ…
早朝に訪ねた鳥撮りのフィールドは、オオヨシキリの啼声もケリの声もなく、薄気味悪いほど静かだった。遠くの田んぼにいるチュウサギを見掛けただけで、全く鳥の姿はなかった。耕作放棄地のヨシも随分と背が高くなっているから見通しも悪くなり、目的のキジ…
昨日の京都新聞朝刊一面の書籍広告欄で、昆虫写真家今森光彦さんの最新刊「小さな里山をつくる」の広告を見ていたこともあり、今朝早々とITOUさんの菜園へ行く。ITOU昆虫園と名付けているほど虫たちの多い畑なのだが、今朝はふわふわと菜園の上を横切ってい…
定期検診に出掛けた病院の待合室は、11時半からの受診予約だったこともあり、5人程の人がいるだけで3密の心配はまったく無かった。そのうちの一人に見覚えがあるように思い眼を凝らした。旧い知人のOさんだった。長い間お目に掛かることも無かったからその…