2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

柚子味噌づくり

石油ストーブをつける機会が多くなってくると、カミサンは一冬に何度かおでんを作っていた。幾種類もの具材を大きな土鍋に入れ、前日から作っておいた鶏ガラのスープ、時には昆布と鰹節の出汁を注いで、長時間コトコトと煮込んでいた。おでんはカミサン自慢…

柿の木残影

昼下がり、湖岸沿いの集落の中の道を半時ほどぶらぶら歩く。空の高みで舞うトビを見かけただけで、不思議と鳥の姿を見かけずだった。ファインダーを覗いたのはジョウビタキを見た時だけだった。 分厚い雲間から太陽が時折顔を見せるというどんよりとした集落…

吟行の人

湖北野鳥センター前の沖では、コハクチョウを筆頭にヒシクイ、アメリカヒドリ、ウミアイサ、ホオジロガモ等などたくさんの水鳥が見られるようだが、南湖に近い湖西の沖では僅かばかりの水鳥しか見られない。その数少ない鳥、ヒドリガモやカンムリカイツブリ…

晩秋のキジ

路肩に車を停め、三脚の一本を伸ばして杖代わりにし草深い田んぼの畦道を歩いていて、耕作放棄地の近くの田んぼにキジがいるのを見つける。久しぶりのキジに嬉しくなるが、600mmではキジは小さな点でしかない遠い場所、あぜ道の枯れ草に足をとられないように…

思い出せぬことの多かりし

ベランダに出るガラス戸のカーテンにクモがいるのを見つける。ファインダーを覗きこみながらこのクモの名前を思い出そうとするのだが、思い出せないのだ。よく見かけるクモだ。それに寒くなるこの時季まで姿を見せるクモはそんなに多くない。何というクモだ…

残り菊

庭先のヤツデの下に白い小菊が咲いている。挿し芽をしたことも種を蒔いたという覚えも無い一株なのだ。鳥がでも種を運んできてくれたのだろうか。 陽射しは暖かいがガラス戸の向こうは冷たい風が吹いている。残り菊と呼ばれるこの時季の菊を華やかに咲き誇る…

ジョロウグモと黄菊

朝から陽射しは素晴らしかったが風は身振りいするほどの冷たさだった。こんな冷たい風が昨夜は一晩吹き荒れたのか、擁壁に這う蔦の紅葉もほとんどが落ちていた。ご近所迷惑になるほど飛び散らかっているのだ。ベランダでは3匹のジョロウグモが秋の初め頃か…