野ダイコンの花とゾウムシ

呆け暮らしに区切りを付けるためマキノ(高島市)へカタクリの花を撮りに行って来た。
カタクリの花を撮るのがメインだったが花は終末に近い感じだったので戦意喪失気味だ。
一週間早ければ新鮮で色鮮やかな花や蕾もあっただろうに、気を取り直して林の中を歩く。

イノシシの頭蓋骨だろうか、長い間風雨に晒され続けてきた白骨の側に一輪のカタクリが咲いているのを見付ける。
これを撮りながら仲間たちとの写真展に出品するとすれば、そのタイトルに「流転」と名付けようか、「野ざらし」のほうがいいだろうか、それよりもカタクリの方に視点を置いて「春日」はどうだろうかなどと、いろんな事を考えていた。

カタクリ撮りを早々に切り上げて深清水(高島市今津)の柿畑へ廻る。


柿畑の中で梨の花と野ダイコンが咲き誇っている。
吸蜜に蝶たちが来ていることを期待していたが見かけずだった。それでも丹念に探して歩いた。
人気のない広い柿畑の中はまさに我一人の世界、何とも言えず嬉しくなる。
足元に気を付けながら歩きまわった。

見付けたのはゾウムシの仲間一匹のみ。アカコブコブゾウムシだろうか。
虫撮りの収穫はこれだけだったが老兵には好日だった。
帰り道、風車村(高島市)の近くでノウルシを撮る。
これをきちっと撮る為には朝の早い時間に来なければなるまい。