気になる写真

先日見た「第16回フォトクラブなぎさ写真展」で強く印象に残っている写真がある。
山本璋子さんの作品2点、「初冬の柿の木」と「晩夏」だ。
特に「晩夏」と名づけられた写真は、太陽が沈む前の夕焼け空を背景にひまわりをアップにしており、まさに咲き誇っていた華やかな夏が終わりに近付いる様子を的確に切り撮っている。
暗影な雰囲気が私は好きだ。
三脚を据え時間をかけてじっくりと取り組んでいる様子、刻々と変化してゆく夕焼け空を睨みながらシャッターチャンスを待っているそんな写真家の姿が目に浮かぶ。
この人は独りで三脚を据えているのだろうか。

私がこの「晩夏」に強い印象を持ったのは、私も「夏の終わり・華やかだったものの終焉」というテーマで写真を撮りたいという思いをもっているからだ。
「晩夏」のように見事に風景を切り撮ることは出来ないが、私は小さな命の終わりを題材に「終焉」を撮ることにしょうと考えている。
意識して視ていなければ見逃してしまうであろう路傍や草むらの中の「小さな命の終わり」を
これからはもっと意識しなければと「晩夏」に刺激されている。