オンブバッタとナガサキアゲハの落翅

食後のコーヒーを準備していた時、何気なく覗いた窓の外、レースのカーテン越しに橙色のチョウがいるのを見つける。ヤツデの葉に止まって翅を開け閉しているのだ。文様も見たことのないヤツだ。その珍しさに急いで35-350mmを窓の隙間から突き出した。

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カーテン越しに肉眼で見た時は橙色の翅をしたチョウに見えたが、それは紅葉した木蔦の病葉だった。紅葉した病葉をチョウと見間違える、何かにつけ虫をイメージする虫撮り人の性なのだ。

PCに取り込んでアップで見ると近くのヤツデの葉にオンブバッタが頭を出しているのだ。想像もしていなかったものがいたのに驚く。ファインダーを覗いていた時コヤツに気付いていれば、フォーカスをMFにしてコヤツに焦点を合わせただろうに。

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夕刊を取りに出た折、玄関先の玉砂利の上で黒いチョウの翅を見つける。ナガサキアゲハの後翅のようだ。

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 北西からの風が吹くときは玄関先は風の通り道になる。お陰で時に思いがけないものを風が運んできてくれることがあるのだ。いつだったか黄緑色の小さな鳥の胸毛を見つけたこともある。透明な小瓶に入れてかなり長い間デスクの上に置いていたものだ。このチョウの落翅も虫撮りに出掛けられずにいる老爺への風の贈り物だろう。