衝動買い

今日の京都新聞夕刊の「現代のことば」というコラムに「町の本屋」という一文が寄稿されていた。ジュンク堂書店京都店(四条通)が閉店するという、こんなニュースから現在の出版業界を取り巻く厳しい状況や町の本屋さんの事情、「紙媒体」からデジタル化への趨勢が取り上げられ、中小の本屋さんのみならず大型店も閉店せざるを得ないことが書かれ、町の本屋さんのこれからの役割を、書籍を売るだけではなく「その場にいて何かと結びついているという実感や居心地なのではないか」とコミュニティーとしての機能を提案していた。瀧井一博(国文研 教授・法制史)さんの提案だ。面白い考えだと思うが実働するには相当に高い障壁が待っているだろうと思われた。

 

先日京都へ出掛けた折、河原町通に何軒かある古本屋さんのうちの一軒の店頭で、ビニール紐で縛られた「風の谷のナウシカ・全7巻」を見かけた。紐で縛られてなければパラパラと中身を覗くのだがそれもならず、表紙のメーヴェに乗るナウシカを眺めていた。TVで見たアニメの映像をも思い浮かべていた。

昨日夕刻まで、風の谷のナウシカのことなどすっかり忘れてしまっていたのだが、「新実存主義マルクス・ガブリエル著 廣瀬 覚 訳 岩波新書 を読んでいて不意に「風の谷のナウシカ」のことを思い出しamazonに注文してしまった。終活をしていることもあり、読みたい本は電子書籍にするか図書館で借りることにしているのに、衝動買いをしてしまったのだ。

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 町の中小の本屋さんが店じまいしていく中で、細々ながらもしぶとく生き残っていくのは古本屋さんではなかろうか、そんなふうに思えるのだが。

 

ご近所のIさん宅の庭先では沈丁花の蕾が少しづつ大きくなり始めている。山茶花はもう終わりだ、一輪見かけただけだ。

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