待ちくたびれて

早朝のフィールド、耕作放棄地のヨシ原ではあちこちからオオヨシキリの囀りが聞こえ、いつになくけたたましかった。ケケッチ、ケケッチ、チチチチッと聞こえたり、ギヨッギヨッ、ギヨッギヨッ、チチチチと聞こえたり、ギョエッ、ギョエッ、チチチチッと聞こえたりするのだ。啼き声に個性があるのだろうか、それとも啼き声を何かの事情で使い分けているのだろうか。繁殖は一夫多妻で行われるという、そんなことから使い分けているとしたら面白いのだが。

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オオヨシキリのソングポスト近くの草むらにはキジがいる、このキジが目当てで三脚を据えたのだ。オオヨシキリはキジが動き出すのを待つ間の暇つぶしだった。

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キジが動き出し、田植えの終わった田んぼのあぜ道に出てくれると、そこにはシロツメグサが咲き誇っていて、キジ撮りの絶好の場所になるのだ。キジが動き出したらカメラを持ってそのポイントへ向かうつもりでキジの動き出すのを待っていた。キジは草むらに身を沈めたり頭を出したりするものの小半時経っても一向に動き出す気配がないのだ。陽射しの強さと立ち続けることが苦痛になり始め三脚からカメラを下ろした。

待ちくたびれて鳥撮りも体力勝負だということを思い知らされた。