ゾウムシの仲間

霊鑑寺(京都市左京区)の春の特別公開が4月12日迄だったことを思い出し、出掛けた。
霊鑑寺はその回遊式庭園に樹齢350年を超える日光椿や白牡丹椿、舞鶴椿など30種以上の名椿が植えられていて、椿の寺として知られている。

例年よりも開花の時期が早かったようで見頃の時期は終わっていた。
カメラを取り出したもののファインダーを覗くことは殆どなかった。
藪椿のような質素な椿と違って、華麗な花の椿は見頃の時季を失すると傷みが眼につくようになる。傷み汚れた花を見るのは妙に落ち着かないものだ。

落椿の上にいるゾウムシの仲間を見つけたことが今日の救いだった。


このゾウムシの仲間、クリアナアキゾウムシだろうか、この虫を見なければ暗い一日になっていただろう。

疎水べりの哲学の道は数珠つなぎの人の列、花見客が多いだろうと予想はしていたが、それにしてもすごい人数なのだ。
滅多に人に出会うこともない雑木林での虫撮りが専らな老兵は、その人混みに圧倒され気分が悪くなっていた。
法然院から銀閣寺へ、最初はこんなことも考えていたが早々に退散した。