カマキリの脱皮殻

夕方庭に出た時、クモの巣に引っかかっているカマキリの脱皮殻を見付ける。
昨日は見かけなかったから脱皮は今日行われたのだろう。

脱皮のシーンを撮ってみたいと思いながらも果たせずにいるものの一つだ。

キアゲハ、ルリタテハ、クロアゲハ等は幼虫から育てて、その羽化の様子を撮っているし、またトンボの仲間の羽化シーンは時期を定めて目的の池へ出掛ければ撮ることは可能だが、カマキリ等の脱皮の様子は偶然の出会いが唯一なのだ。

まさしく「邂逅」なのだ。

これを果たすためにはフィールドへ足繁く出掛けねばならない、このことは十分承知しているのだが、暑さにかまけて出掛けられずにいる。
老兵は夏眠状態なのだ。

虫撮りのプランニングを立て無理矢理にでも老体を引っ張りださねば、呆けてしまいそうだ。
風に揺れているカマキリの脱皮殻を眺めながら残された時間のことを考えていた。