ビワの花

散歩の折に必ず覗き込むビワの花も終末期が近づいている。

昨年の11月の初め頃花が咲き始め、順次蕾を膨らませるのを見てきたが、今に至るまでこの花に来ている虫を見たことがないのだ。
真冬でも活動可能なギンバエやハナアブがやって来ると聞いたことがあるが、これまでに全く見たことがない。
この花に来て吸蜜しているのを見かけたことが10数年前に一度だけある。
メジロが来ていた。後にも先にもこの一回限りだ。

今日も丹念にビワの花に来ているかもしれない虫を探したが見当たらずだ、ビワは本当に虫媒花なんだろうかと思ったりする。

 誰か来そうな空が曇っている枇杷の花    種田山頭火

街道をゆく」(阿波紀行)を読み終えた。
読み終えた後の残響に同調するように、書棚から司馬遼太郎さんの「以下、無用のことながら」を取り出す。