晩秋のイトトンボ

庭先の枯れたオニユリの枝先にイトトンボが止まっているのを見付ける。
逆光になっている関係で体の色はよく分からないが褐色に見える。

この時期のイトトンボは、オツネントンボかホソミオツネントンボくらいしか思いつかない。
体色が褐色に見えるところからしてオツネントンボのようだ。

オツネントンボは成虫で越冬し、氷点下になっても生き延びることが出来るという。

よく観察しようと思いオニユリの枝をそっと手元に引き寄せにかかるとイトトンボは敏感に反応して飛び立っていった。
その飛翔力に我が目を疑った。
お隣の2階建ての屋根を越えていくかと思われる高さまで上昇して姿を消したのだ。

JR湖西線蓬莱駅近くでオツネントンボやホソミオツネントンボをよく見かける場所がある。
石の祠を取り囲むように出来た小さな森が棚田の片隅にあり、イトトンボの類が沢山いるのだ。
今では獣除けの電気柵が張り巡らされていてそこへ入るのは容易ではないが、真冬のイトトンボを見に一度出掛けてみたい。

イトトンボの他、今日もクサカゲロウを見る。
このクサカゲロウの右の後翅は変形していた。


羽化の時何らかの原因で翅を伸ばすための体液が翅の先迄まで行き渡らなかった、そんなふうに思われるのだが。
アゲハ蝶などが羽化に失敗し翅を伸ばしきっていない状態でいるのを何度も見ている。
このクサカゲロウに対する推察が正しとすれば、クサカゲロウの羽化は年に何回あるのだろうか。
Webで調べてみたが適切な回答に巡り会えないでいる。

夕方近くから雨、肌寒くなる。