シマハナアブ

撮り溜めた写真の整理をしていて、視力と集中力の衰えを突きつけてくるような写真が多くなり始めていることに気付く。

一眼レフにマクロレンズ等を装着してMFで虫撮りしている時は、ファインダーの隅々まで注意して覗きこんでいるのだが、コンデジをAFで、なおかつ腕を伸ばしたような状況で撮っている時には液晶画面に現れる合焦マークを頼りにシャッターを押すのが専らだ。
このため合焦の確認が最優先で被写体の詳細の確認は忘れがちになっている。
その上、腕を伸ばした50cm程先の小さなモニターを見るのは老眼だ、だからなおさらのこと注意力の足りない写真になっているのだ。

このシマハナアブの写真もその一つだ。
(画像クリックで拡大)
PCのモニターで拡大してみると、セイタカアワダチソウにはこのシマハナアブを狙っているハナグモが隠れていることが判る。

視力と集中力が3・4年前の状態だったらハナグモにもピントを合わせたものを撮っていただろう。
また、ハナグモが獲物に襲いかかる瞬間を撮りたいとチャンスを待ち続けただろう。

アトリエを仕事の場にする画家は老いてもアトリエで仕事を続けられるだろうが、プロの写真家が老いてフィールドへ出ることが困難になり始めたらどうするのだろうか、そんなことを想像していた。