虫撮りが出来る幸せ

昨日は途中・権現谷でイトトンボも探したが探しあぐねていた。
昨年は棚田の土手や小川の岸辺にかなりの数のイトトンボがいた。
交接飛翔するキイトトンボなども見かけたが、今回は全く見られないのだ。

やっと見付けたのはオオイトトンボが2匹。

レンズを近づけて飛び立たれると追いかけるのに難儀する。
それに2・3m先の草叢まで飛んで行かれるとその姿を見失ってしまうのだ。
足腰の弱っているのと視力の衰えが悲しくなっていた。

衰えは足腰と視力だけではない。
咲き誇るフジの花の下でクマバチを狙っている時にも、クマバチの一瞬のホバリングに向けレンズを振りピントを合わせる、そんな瞬発性が失われていることを痛感させられていた。

年々歳々、足腰も衰え、視力も聴力も衰えて行くのだ、寂しくなる。
虫撮りをしながらひしひしとピントが合わない寂しさを感じていたが、今日はピントが合わなくても虫撮りが出来るのは幸せなことだと思わずにはいられない出来事に会った。

二ヶ月ぶりの定期健診で行った病院の待合所でご近所のYさんを見かけたのだ。
Yさんは私より3・4歳若いはずだが杖を突いて歩く様子はまるで生気がなくヨロヨロなのだ。
昔のことをよく知っているだけにその変わり様に声を掛けるのが躊躇われた。

ピントが合わないとか棚田の低い土手を飛び降りられないとか、そんなことをボヤいたり悲しんでいるが、虫撮りが出来るということは幸せなことなんだと自分に言い聞かせていた。

昨日の撮影行ではアケビコンボウハバチの幼虫、モンカゲロウ、シャガの花にいたハナグモの仲間なども撮った。