ヤマトフタスジスズバチ

久しぶりの京都、講座(般若心経・講読。講師 山田明爾龍大名誉教授)の後いつものように写真ギャラリー3ヶ所を廻ることにする。
午後の雑踏の街角は汗ばむほどの陽気だ。
そんな暑さの中を歩きながら悪王子神社という小さな祠を見た時、先日の融神社(大津市)の境内で見たヤマトフタスジスズバチのことを不意に思い出していた。

融神社本殿の柱や垂木には無数の虫食い孔があり、その孔にヤマトフタスジスズバチが営巣に来ていたのだ。


スズバチという名前がついているが、クロスジスズバチやスズバチのように土で鈴のような巣を作ることをせず、枯れ木や神社などの柱の虫食い孔を利用して営巣するのだ。

この既存孔を育房にする時の仕切りには葉片を噛み砕いて詰め込むと言われている。
また、幼虫の餌にするため蛾(メイガ、ヤガなど)の幼虫を運びこむのだ。


融神社では真夏日の中かなりの時間ヤマトフタスジスズバチの行動を眺めていたが、残念ながら葉片を運び込んだり餌の幼虫を運び込むところは観察できずだった。

これらの行動を見ることが出来なかったが故に、余計にヤマトフタスジスズバチのことが気になっていたのだ。

たくさんの虫食い孔にハチは出入りを繰り返していたが、気になる行動と言えば、育房の拡張のためか後ろ足で木屑のようなものを掻き出していることと産卵を終えた後の孔塞ぎをしている様子を2・3見ただけだった。

ヤマトフタスジスズバチが葉片や蛾の幼虫を運びこむシーンを見たいものだ。
近日中に撮りに行こう、雑踏の中でこんなことを考えていた。