山里にて

昨日の梅林撮影行では日頃の運動不足を思い知らされていた。
機材を背負って坂道を僅か登るだけでふうふういっているのだ。
道端に座り込んで一休みしていると、10分ほど前に車で通りすがりに追い越した老婆が登って来た。
杖はついているが息切れ一つしていないその矍鑠とした歩きぶりに驚かされる。
急坂な山里の暮らしで日頃から鍛えられているのだろう。

急勾配の畑でどんなものが収穫されるのかよくは分からないが、いずれにしろ少しでも油断すれば滑り落ちそうな畑での農作業は、相当に厳しい作業に違いない。
そんな農作業が足腰を鍛えたのだろうと想像していた。


梅林の隅のお茶の木でナナホシテントウを見つけカメラを持ちだしたが、枯れ草の急斜面を危うく滑り落ちそうになっていた、鍛え方の悪い老兵には踏ん張りが効かないのだ。

梅林の中の山里で暮らしてみたいと思ってもそれは、足腰の弱った老兵の叶わぬ夢だろう。