タネツケバナ

夕方の散歩に出た折、田んぼ一面にタネツケバナが咲いているのを見つけ入ってみる。
稲刈りの終わった後の水田に顔を出すこのタネツケバナは、水田裏作の代表的な一年生雑草だ。

ナズナと同様食べられる雑草だと承知はしているがこれまで口にしたことはない。
タガラシ(田辛子)という名で呼ぶ地方もあるようだ。
辛味大根の代わりにこのタネツケバナと大根をすり下ろし、蕎麦の薬味として賞味するらしい。
和え物、お浸し、天ぷらなどにも使える、しかし何故かこのタネツケバナを食べたいとは思わないのだ。いろんな野草を口にしてきた食いしん坊なのに自分でも不思議に思う。

暖かくなればもう一度この水田に入ってみようと思っている。
このタネツケバナはツマキチョウの食草だと聞いたことがあるのだ。
虫達の出てくる春のなんと待ち遠しいことか。