雨の中へ

雨の終日書斎に閉じこもっていた。
旧いポジフイルム時代の写真をスキャナーで取り込む作業にかかる。
ライトボックスとルーペで見るのは老兵にはかなりの負担なのだ、スキャナーで取り込んだものをモニターの上で拡大して見るほうが負担も少なかろうとの思いで作業にかかったが、この作業も大変だった。
フイルムをすべてスキャンするには何日もかかりそうだ、ボチボチやろう、雨の日に。

作業をしていて気が付いたことが一つある、雨上がりの風景を撮ったものは幾つかあるが、雨の写真は一枚も無いのだ。雪降りのものが僅かにあるだけだ。
カメラにも人にもちゃんとした雨具を用意してあるのに出掛けていないのだ。

雨の写真家とも言われる佐藤秀明さんの写真やクリストフ・ジャクロ(仏)の雨の写真を見る度に、自分も雨の中にカメラを持ち出してみようと思いながら出掛けられずにいるのだ。
クリストフ・ジャクロの雨降りの光景は何度見ても素晴らしいと思う。

虫撮りも終わりの時期だ。
テーマの一つにしている「京の暖簾」の為にも雨の京都へ出掛けてみよう。