ヨメナかノコンギクか

冷たい雨が降ったり止んだりの一日、終日書斎に閉じこもっていた。
暇つぶしにと、撮り溜めているポジフイルムをスキャナーにかける為の準備作業、ライトボックスに掛け選び出しの作業を始めるが、僅かな時間で中止する。
老兵の根気の無さだ。

スキャナに掛ける作業をしていて、「ヨメナヤマトシジミ」と書き込みのある一枚のマウントを見付け、おやっと思った。

ヨメナという言葉を知らない訳ではないが馴染みがなく、空き地や道端などでこの薄紫の花を見ればノコンギクという言葉を直ちに思い浮かべるのが常だったからの、おやっだった。

マウントに書かれた日付を見るに20年近くも前の日付だ、当時はヨメナノコンギクを判別する眼を持っていたのだろうか。

この写真を見る限りではヨメナともノコンギクとも判別しづらいが、今こんなシーンを撮れば間違いなく「ヤマトシジミノコンギク」とするだろう。

ヨメナノコンギクかを判別しようとする意識を欠いていると思うからだ。

ヨメナノコンギクか。