モンシロドクガ

朝の散歩の途次モンシロドクガを見る。
フワフワした白い毛と黒い斑紋をもつ可愛らしい蛾だが、姿に似ず恐ろしい毒針毛を持つ蛾だ。

このモンシロドクガの毒針毛にやられた経験はないが、コイツの仲間のチャドクガの幼虫に一度やられたことがある。
庭の椿の若木に沢山の毛虫がいるのをカミサンが見つける、それがチャドクガだった。
殺虫剤を散布して駆除するつもりだが、蚊やハエ用の殺虫剤だ簡単に効くはずがない、時間を少し置いては何度も何度も散布して、やっと効力が現れる始末だ。

チャドクガの幼虫は薬にやられて地上に落ちていたが何匹かは未だ葉にしがみついていたのだ。
このことに気付かず、死骸の後片付けをしていて二の腕が椿の木に触れチャドクガ接触したようなのだ。
ハチに刺された時のように瞬時の刺痛があれば即座に対処しただろうが、接触したという意識も無かったからそのまま作業を続けていた。
痒みはしばらくしてからだ。
この時の激しい痒みと腫れの皮膚炎の症状は5日ほど続いた。
10数年も前のことだ。
それ以来スズメバチや毒蛾の仲間には慎重すぎるほどの用心をして接触している。

後で調べて見るに、チャドクガ、ゴマフリドクガ、キドクガ、それにこのモンシロドクガの毒針に刺され、体が抗体を造ると二度目にやられた時はアレルギー反応を起こし重症化することもあるとのことだ。

モンシロドクガを見た後、公園のベンチの下でアブラゼミを見かける。
秋分の日もすぎたというのに夏の名残の最後の一匹だろうか。

庭のホトトギスの葉裏で営巣しているフタモンアシナガバチの巣も、一時の賑わいはなく、残っているのは2匹だけだった。

時の移ろいだ。