沈丁花

今頃の時期だと散歩の折にあちこちで沈丁花の香りを嗅ぐことがある。
今日もIさんの庭の垣根にある沈丁花の花ざかりを見つけて近づいたが、花の香が感じられないのだ。花びらぎりぎりに顔を近づけても香りがない。花粉症の所為だろうか、老いた身の感覚の劣化だろうか。

五感の中でも劣化が最も早くやって来るのが嗅覚だというから、寂しくなる。

沈丁花の事をWebで調べていた時、沈丁花を詠んだ沢山の俳句を見つけたが、その大半が沈丁花の香りの光景を詠んでいる。
事ほど左様に香りが重要な役割を担っているのにその芳香が感じられないとは。
嗅覚の衰えは食いしん坊の料理作りにも影響が出てくるかもしれない、これも悲しい事だ。

黄水仙ハナグモが隠れているのを見つけた。

風の吹き止むのを待って連射してみたが矢張りここでも老眼が顔を出している。