ウツギヒメハナバチとサイジョウハムシドロバチ

還来(もどろき)神社境内で見掛けたサイジョウハムシドロバチを再撮影のため、虫撮り用の器材を準備して出掛けた。昨日は社務所の柱の虫食い穴に巣作りしようと5・6匹のサイジョウハムシドロバチがいたが、今日は30分近くいたがまったくその姿を見掛けずだった。柱の穴は全てが塞がれている訳ではないのに、巣作りをしていないのには何か理由があるのだろうか。

サイジョウハムシドロバチは撮れなかったが、昨日は気が付かなかったウツギヒメハナバチの巣作りを見掛けた。

ウツギの花から集めてきた花粉や蜜を石の間の巣に持ち込んでいるのだ。巣の中の育房に花粉と蜜の花粉団子を作り、それに卵を一個産みつける。孵化した幼虫は花団子を食って大きくなり、団子を食べ尽くした後は眠りについて冬を越すという。

このウツギヒメハナバチで有名なのが朝来市兵庫県)の楽音寺、ウツギヒメハナバチの群生地だ。境内の庭一面にクレーターのように広がっている巣作りの写真を見たことがある。そんな風景を撮りに行きたいが・・・・・。

この後、サイジョウハムシドロバチを期待して融神社へ向かった。

ここでも本殿の廊下や柱に無数の虫食い穴があった。風雨に曝され古くなってしまった虫食い穴はドロバチたちの巣作りには利用されないようだ。サイジョウハムシドロバチが巣作りを完了して泥で塞いでしまった穴は見る限りどれもが近々造られた穴のように思われる。

ここでもサイジョウハムシドロバチの姿はない。還来神社での様子と合わせてみるに、サイジョウハムシドロバチの巣作りは終わりの時期を迎えているようだ。歩き疲れて一服しようと拝殿の廻り縁に腰を下ろした時、眼の前を黒いヤツが飛び直ぐ横に降りた。回り縁の板に造られた穴を覗いているのだ。サイジョウハムシドロバチだった。

よくよく見ているとコヤツの様子がおかしいのだ。幼虫の餌になる獲物を運び込んでいるものとばかり思っていたが、運び込むと言うより巣穴の中から何かを運び出しているのだ。この行動を何度も何度も繰り返しているのだ。最初は巣穴の拡張のため噛りとった木屑などを運び出しているのではと思っていたが、モニターでアップして見るに木屑には見えないのだ。

一体これは何なんだろうか。まん丸い球体、何かの卵だろうか。琵琶湖博物館には昆虫の専門家もいるようだ、教えてもらいに行ってみるか。

以下の写真はサイジョウハムシドロバチのサイズ比較のために撮った。

本日好天、いい一日だった。それにおまけのハエトリグモも拝殿の縁で撮れた。

マミクロハエトリのメス。

融神社