キジと黄色いショベルカー

4月に入るとキジの繁殖行動が本格的に始まる。ケーンケーンと甲高い啼き声上げ、豪快に羽をばたつかせるのはオスのディスプレイ。メスへのアピールであり、ライバルに対しての縄張り宣言だ。田んぼ道に入った時、キジの啼き声が聞こえる。ヤツだ。昨日見掛けたヤツは昨日と同じ場所にいた。ここはヤツの縄張りの中心地だろうか。

母衣打ちも2度ほどやってくれたが昨日と同じように枯れ草の茂みの中、前の枯れ草にピントをとられて様にならずだ。茂みから出てきて母衣打ちをやってくれれば、そんなと思いで30mほど後退してしばらく眺めていたが、ヤッコサン動く気配がない。睨めっこを続けていてもしょうがない、フィールドにはもう1羽のキジがいるのだ、コイツを探してみようと腰を上げ、遠くの田んぼまで見廻ることにした。

天気がいい所為だろう、田植え前の準備作業のトラクターがあちこちに見える。キジの情報をよくくれるNさんの田んぼでは黄色いショベルカーが作業をしていた。

フィールドを一巡して元の場所に戻りかけた時、何処をどう通ってきたのか農道を黄色いショベルカーがやってきている。その前方にキジがいるのだ。キジと農作業のコラボ、そんな光景が撮れると畦道を急いだ。

ショベルカーの動きは思いの外速い。通り過ぎてしまわないうちにと立ち止まり600mmにズームアップして狙う。もう少し接近できればキジに焦点を絞り込んで広角側で狙う。600mmとは違った絵が手に入っただろうに、残念だ。

今日フィールドにやってきたのは午後からだった。キジの母衣打ちも農作業も早朝からお昼頃にかけての午前中が圧倒的に多いのだ。代掻きや田植えが始まれば早くから来なくてはなるまい。

本日好天、まずはいい一日だった。