今日はキジ撮りのフィールドに入るのに随分遠回りした。フィールドに入る畦道は田植えの準備のために用水路の泥が大量に掻き上げられていてでこぼこ道、重いヤツを抱えた老爺が歩くには何とも危険な状態だったのだ。やれやれと思いながら遠回りしたのが幸いだった。思いがけないシーンを撮ることが出来たのだ。
農作業を間近で見る大胆なヤツに出会えたのだ。
田植えのために田んぼの縁を切り崩し整地を行い、その切り崩した土をキャタピラ付きの自走運搬車で運んでいるところを遠目に撮っていて、その田んぼの縁にキジがいるのに気付いた。思わぬ拾い物だ。三脚に載せたEOS7D+150-600mmを通行の邪魔にならない用水路にかかる橋の上に立て、サブとして持ち出していたEOS5D+35-350mmを取り出して目的の場所へ急ぐ。
キジがいるところは土運びをする自走運搬車とは僅かな距離、5・6mくらいだろうか。こんな近場で悠然と佇み農作業を見ているのだ。何という大胆なヤツだろう。
一度ヤツは甲高い啼声を上げ母衣打ちをする。
その後しばらくしてから板橋を急ぎ足で渡り、隣の耕作放棄地の背の高い枯れヨシの中に潜り込む。カメラを持ってその後を追いかける。ヨシ原の切れ目で一瞬キジの後ろ姿を見たがヨシ原に消えたキジをその後見ることはなかった。キジが姿を現しそうな場所を予想して畦道を回り込むも不作だった。暇つぶしにケリの飛翔やヒバリの舞いを撮っていた。
小半刻して土橋の上に置きっぱなしにしていたカメラを取りに戻った時、再びキジの姿を見掛けた。ヤツは土運びする人の背後に帰っていたのだ。ヤツは運搬車が何往復もする間同じ姿勢で草むらに潜んでいた。かなりの時間が経ってからやっと動き出し、再び姿を消した。
何処からどう現れたのか再び姿を見せた時はメスが同伴だった。作業する人の真ん前を小走りで横切って行くのだ。驚く他なかった。
フィールドを半周しての帰り道、農作業を間近で見ていた大胆で思わぬ所に現れてはメスを連れ草むらに隠れていったヤツと同じペアなのかどうかは判らないが、アヤツが隠れた同じ耕作放棄地の草むらから出てきて、縄張りと思えるBブロツクの草むらに入っていったペアを見た。
本日好天、気持ちのいい一刻だった。