キジを追いかけて

農作業をしている人にレンズを向けていた時、突然甲高いキジの啼き声を聞く。田んぼの土手を修復している人のすぐ後ろの雑木林の中からだ。

今季初めて聞くキジの啼き声、啼き声と母衣打ちは1セットの行動だ。母衣打ちを見たいと思い、キジの啼き声のした場所の目見当をつけ、田んぼ道を大きく迂回して雑木林の反対側を目指す。見当をつけた場所にキジはいてくれた。

600mmではかなり遠いので荒起こしのまだ始まっていない田んぼの中から間合いを詰める。この間合の詰め方、キジとの個体間距離のとり方が今もって会得しきれていないのだ。驚かさないように接近したつもりだったが、コヤツはゆっくりと草むらに身を沈めていく。

コヤツが姿を隠した後、待てば海路の日和ありと田んぼの土手に腰をおろし、コンビニで買っておいたレモンティでしばしの休憩。この後、甲高い啼き声にレンズを振るがヤツは枯れ草の中での母衣打ち、今季の初回の母衣打ちのショットはお気に召さずだ。

耕作放棄地のヨシ原が3ヶ所ほど無くなっているからキジ撮りの環境は良くない。3・4年前には4羽のキジを確認しているが今季は今までに2羽の視認だけ、個体数が減っているようだ。こんな状況下で、キジと農作業をする人とのコラボやキジの夫婦連れ、雛を伴ったキジの一家、こんなシーンが撮れるだろうか。

農作業をしている人の先のヨシ原もキジの営巣場所の一つ、農業用水路にかかる橋板が腐りかけているので近づくことがほとんどなかった場所だが、遠回りしてでも訪ねていくか。

いい天気が数日続きそうだ、虫撮りにもキジ撮りにも出掛けなくては。