木陰に隠れて出て来ないヤツ

長い午睡の後いつものフィールドへ行く。昼下がりのフィールドでの鳥撮りが逆光にならないようにと、田んぼ道を大きく廻り込んでいて、ヨシ原の外れにキジを見つけた。

1ショットした後ゆっくり近づき始めると、ヤツはすぐ側のヨシ原に入らず、農道を横切って隣の田んぼへ。そこから耕作放棄地の雑木の下へ姿を消した。

キジの隠れた此処は、耕作放棄地の中でも最も旧い場所。カワヤナギやいろんな雑木が大きくなっている、耕作放棄されて30年以上は経っていそうな所だ。そして雑木林の中は夏前になると、ヨシ、イヌタデ、ガマなどが背高く生い茂ってくるのだ。格好のキジの営巣場所の一つだった。そんなこともあってこの林沿いの田んぼの畦では、キジの夫婦、子連れのメス、一家勢揃いという感じの雛3羽と夫婦連れを撮ったこともある。

しばらく眺めていたが、キジが枯れ草の中に座り込むように姿を隠したのを見てその場を離れた。

フィールドを遠回りしての1周だ。野良仕事には最適な暖かさ、農作業している人が野面の遠くに点々と見える。そのうちの1ショット。

これから季節が進むにつれ、田の荒起しや草刈り、田植え前の準備のトラクター、代掻き、田植え、等などさまざまな作業を見かけるようになる。キジと農作業のコラボが期待できる楽しみの季節になるのだ。

フィールド一周の途中、民家の庭先の松でエナガを見る。松の枝で何かを啄んでいるようだった。

フィールドをゆっくりと1周して元のキジの隠れた場所に戻ってみると、キジはカワヤナギの根元に姿を現していた。キジが動き出さないかと三脚を据えて待ったが動き出す気配を見せずだ。三脚をたたんで帰路につく。

本日好天、いい一日だった。