スケッチする人

終日明るい陽射しが降り注いでいたが冷たい風の吹き止まぬこともあって厳寒の一日だった。

写真仲間たちと5月に開催予定の写真展の出陳作品の最終選び出しの日だ、いつになく早起きして、会場のびわこ大津館へ行く。

二階の会議室からバラ園の一角でスケッチする人を見掛ける。
このバラ園がバラの花で賑わう時季にスケッチしたり写真を撮っている人をしばしば見かけたことがあるが、冬枯れの刈り込まれたバラの樹をスケッチしている人を見たのは初めてだ。
そこは生け垣に寒風が遮られ、また陽溜まりになっている場所とは言え、今日は真冬日なのだ、寒空の下スケッチしていることにある感動を覚えていた。
スケッチしている人はかなり年配の婦人だった。


振り返って我が身をみるに寒さに負けて鳥撮りに出掛けもせず呆け暮らしをしているのだ。
真冬のバラ園で熱心にスケッチしている人を見習わなければ。