セスジツユムシ

小さな谷間の斜面でセスジツユムシを撮る。
クズの葉の上には7匹ほどのセスジツユムシが点在していた。
こんな光景を見たのは初めてだった。

wikipediaに以下のようなセスジツユムシの独特な休息姿勢の記載があった。
ほぼ完全な夜行性のセスジツユムシは昼間は草の葉の上で体の後半分を少し持ち上げ、触覚と前足を前方に出し、中足と後ろ足を少し開いて止まる独特の姿勢で休息する。

谷間の向うの畑から白い煙が昇っているのを見付け、野焼きが行われていると思い谷間の急坂を上った。

やはり野焼きだった。
燃やされていたのは、トマトやナスの枯れ枝、秋の名残のコスモスや百日草、サツマイモの半乾きの蔓も置かれていた。

野焼きを身近に見たり、立ち上る煙のニオイを嗅ぐのは随分久しぶりだった。
野焼きに結びつくのは少年の頃の風景、半世紀以上も前の故郷の光景だ。
ある懐かしさを覚え野焼きの側で暫らく佇んでいた。