キジバト

午後3時過ぎ読書を中断して鳥撮りの練習に行く。
小さな谷間の畑の柿の木にコゲラジョウビタキなどが来ていることを願いながら出掛けた。
願いはかなわず来ていたのはヒヨドリ、数羽のヒヨドリが熟柿を啄んでいた。

ヒヨドリは飛び立っては間なしにやって来ることを繰り返しているが、木陰に人がいることを察知しているのだろう、前面の柿の実には来ず、啄みに来るのは枝の奥の実ばかりだった。
かなり長い間アベマキの大木の下に身を潜めていたが、思いの場所に来てくれることはなかった。

帰り道ふと立ち寄った菜園で、防鳥ネットに捕まっているキジバトを見付ける。

キジバトはトンネル状になった防鳥ネットの中へどんなふうにして潜り込んだのだろうか。
見る限りネットの裾にはネットが風で吹き飛ばされないようにフックが施されている。
どう見ても潜り込む隙間などは見当たらないのだ、不思議な感じだった。

以前だったら、キジバトを頂いて帰り焼き鳥にしたら美味いだろうな、そんなことを思っただろうに、鳥撮りをしている手前それもならず、暴れまわるキジバトをネットから離し逃がしてやった。