衝動買い

欲しい本がある時は躊躇なくAmazonに注文するのだが、今回の「インド仏教史」著者 平川彰ばかりは購入に妙な躊躇いが有る。
それというのも、”仏教研究の第一人者が初学者でも容易に通読できるように平易・明快に語るインド仏教史”などとセールスコピーにはあるものの、上下巻併せて900頁近い大冊だ、読み通せるだろうか、途中で放棄すると7,000円弱の金額を捨てることになるのだと、二の足を踏んでいる。

こんなこともあって、「インド仏教史」の中身を覽てみたくなり、龍谷大大宮キャンパスからの帰り道、京都駅前のアバンティブックセンターに立ち寄ってみた。
目的のものを手にすることは出来なかった。

2月の末までは京都へ出掛けてくることが多いのだからあちこちで探してみようと、一冊の本を買うことに妙に慎重になっている自分と、「メタファー思考」「日本語のレトリック」の2冊を衝動買いしてしまった自分がいることが我ながら可笑しかった。

今日の講座は「生者と死者と私」ーインド大乗仏教瑜伽行学派の思想から「生と死」を考えるー
(講師 早島理・龍谷大文学部教授 滋賀医科大学名誉教授)の2回目だ。
「私が死ぬ」それとも「死ぬのは私」いのちのありようを考える素晴らしい講義だった。
難解な内容を噛み砕いて話してくれる。
その話し方も年功の技が光っている、何とも言えぬ間の取り方、聞き手に瞬間の休みを与えてくれる間合い(沈黙)が有る故に、難しい内容も飲み込めるようになる。