サトキマダラヒカゲ

龍谷大大宮キャンパスの構内にはクスノキの巨木が何本も植裁されている。
このクスノキの間を飛ぶアオスジアゲハをこれまで2度ほど見たことがある。
10数年来折にふれて此処に来るが、此処で蝶の姿を見たのは後にも先にもアオスジアゲハを見た2回だけだった。
今日もクスノキの木の下の石のベンチに腰を下ろし、昼食のハムサンドを食べながら、周囲のクスノキに蝶の姿を探していた。

少し離れた木にサトキマダラヒカゲがいるのを見つける。

大袈裟な言い方だが、おおっ!という妙な感動を覚えた。
蝶などが発生しそうにない環境の構内にサトキマダラヒカゲを見たからだ。
急いでザックからコンデジを取り出しサトキマダラヒカゲに近づく。
隣のベンチで昼食を摂っていた女子大生二人が怪訝そうに見ていたが、お構い無しだった。
サトキマダラヒカゲを見付けたことに嬉しくなっていたのだ。

飛翔能力の高いアオスジアゲハだったら何処かから此処に飛んでくることもあり得るだろうが、
あまり飛翔能力のないサトキマダラヒカゲだ、此処にどんなふうにしてやって来たのだろうか。
いろんな事を考えながら液晶モニターを覗いていた。


大宮キャンパスでの講座 ”インド仏教における「いのち」論・・インド大乗仏教瑜伽行唯識学派の「いのち」の考え方を学ぶ ” 講師 早島 理(龍大文学部教授・滋賀医科大名誉教授)も今日で終講だ、暫くの間は此処へ来ることもない。

 * 早島教授は、阿頼耶識のはたらきと「いのち」、原因と結果・縁起説(三性説)等など難解な話を噛み含めるように、また幾つもの喩え話を出して話してくださったが、理解力の落ちた老兵にはそれでも相当に難しかった。
ボイスレコーダーの持ち込みが許されるようだったら録音しておいて、何度も繰り返し聴きたい内容だった。それに間の取り方が何とも言えず絶妙だったから話に引きずり込まれていた。
後期にはどんな話が聴けるだろうか、楽しみだ。