クマバチに咬まれる

朝の散歩の途次、道の真中にいるクマバチを見付ける。


翅の何処かを痛めているのだろうか、近づいても飛び立とうとしないのだ。
人気のないのを幸いにコンデジを取り出してしゃがみこむ。

最近は散歩の折にポケットに捩じ込むコンデジは、チョウなどの飛翔体狙いを意識してパスト連写の効くカシオのEX-10なのだが、今日持出したのはオリンパスのXZ-1、コイツは可動式液晶モニターではないのだ。お陰でカメラを構えるのに苦しい姿勢をしいられた。
地上に居るクマバチを思い描いた構図で狙うには、寝そべるのが一番いいのだがそれもならずだった。

JRの駅への送迎の車が増える時刻になり始めたので撮影を中止し、クマバチを持ち帰ることにした。ポリ袋を被せそっとつまみ上げようとして右手薬指に激痛を感じる。
一瞬クマバチの毒針にやられたと思いポリ袋を放り出した。
激痛の走った右手薬指の先端にプクッと血が出ている、これは毒針に刺されたのではなく、クマバチに咬まれたのだ。

クマバチは頑丈な顎を持っているそいつに咬まれたのだ。
痛みは30分ほどで和らいだが、半日以上経った今でも、指先には1mmほどの咬み切られたキズ痕とかすかな痛みが残っている。