ヒサカキの黒い実

風もなく暖かくて穏やかだったので、早めの夕方の散歩は虫探しを兼ねて雑木林へ行く。
林の中を丹念に見て廻るが収獲はゼロだった。
雑木林の林辺で沢山の黒い実を付けたヒサカキを見る。

子供の頃から木の実だったらどんな実でも一度は口にして味見をしていたが、このヒサカキの黒い実を味見したという記憶はない。
ヒサカキの花の頃の何とも言えぬ変なニオイの記憶、黒い実を指先で潰した時の濃紺の汁の気味悪さ、これらから口にすることが出来なかったのだ。

茂ったヒサカキの葉裏はキチョウなどの越冬場所になる、と誰かのブログで見たことがある。
そんなことを思い出し、大きなヒサカキの中を丁寧に覗き込んだが、此処でも獲物は無かった。

我が家の玄関先の南天もアオキも沢山の実を付けていたが、今ではもう殆ど残っていない。
ヒヨドリに啄まれてしまったのだ。
このヒサカキの実を啄む鳥はいないのだろうか。