疲れた一日

一神教と国際政治・・・米大統領選挙を中心に」こんなタイトルの講演会が、同志社大今出川キャンパスで開かれることを知り潜り込んだ。

演題は、「米大統領選挙と宗教要因」講師 渡辺将人 北海道大学大学院准教授
    「アメリカの中東政策」講師 宮家邦彦 キャノングローバル戦略研究所研究主幹
                       元中近東アフリカ局参事官 

二つのテーマとも、新聞やTV等のマスコミ情報では知り得ない内容が豊富だったので、とても面白かった。
中でも複雑に入り組んだ中東における利害とパワーバランスの関係を、歴史的背景、現時点での問題、近い将来に起こるであろう利害とパワーバランスの変化等の視点からの話だったから
有意義だった。
殊に2025年という近未来における中東と東アジアの利害関係の話はそんな見方もあるのかとその切り口に感心させられた。
もう一度聞く機会があれば聞いてみたいと思っている。

ただ一つ残念だったのは、複雑な関係の内容を持ち時間四五分という余りにも短時間で話されたことだ。話す方も大変だっただろうが、聞く方も相当な緊張感を強いられた。
この時間配分はこの講演を企画した人のミスティークだと思ったほどだ。

膨大な内容を短時間で話すためにどうしてもそれぞれの事象のエッセンスを繋ぎ合せた話し方にならざるをえない故に、あることをうっかり聞き漏らしたりすると途端に次の意味合いが解らなくなったりするのだ、メモする暇もない状態だった。
それにレジュメも無く、豊富な資料がプロジェクターで矢継ぎ早に映し出される。

話の内容が面白くなければいつものクセで居眠りするのだが、面白さに緊張していたから芯から疲れた一日だった。