柚子の花のジャム

庭の柚子の木が今年は沢山の花をつけている。

2年続けて柚子が不作だったので、今年の2月末に柚子の剪定をした。
Webで調べながらの素人のいい加減な剪定だったが、その結果が良かったのだろうか。

これまでは柚子の花の摘花など一度もしたことがなかった。自然落花に任せていたのだ。
今回は大きな実を採る為にと摘花を試みることにした。
樹のためにも摘花や摘果が必要だと承知はしているが、花を摘み取ることがどこかもったいないような、そんな気持ちにもなっている。

いい香りのする白い花を指先で摘みとりながら、この花びらをジャムにしたらどんな味がするのだろうかと思い、ジャムの味を想像していた。
そんな思いと同時に桃の花で作ったジャムのことを思い出していた。

「桃の花のジャム」
随分昔のことだが一度だけ桃の花のジャムを食べたことがある。
会社の同僚だったMさんが岡山の実家から送ってくれたからと言って一瓶呉れたのだ。
彼女の実家は「清水白桃」の畑を一山持っている果樹農家だったのと、お母さんが料理好きだったこともあり、自家消費用に桃の花のジャムを作っていたようだった。
ジャムといえばいちごジャムしか喰ったことがなかっただけに、その桃の花のジャムのほどよい甘みと香りが今も記憶の奥に残っている。

本格的な柚子の摘花は後回しにして、ジャム作りのテスト用に花を摘む。

この花片に白ワイン、水(各50cc), 砂糖( 大1)を加えて15分加熱し、その後電子レンジで
3分加熱して水分を飛ばした。

柑橘類固有の苦味が少しあるがまずは美味く出来ている。

花片が沢山あれば鍋で煮詰めることでもっと美味くなるだろうし、ジャムらしくなるだろう。
砂糖もグラニュー糖がいいかもしれない。手元にマヌカハニーがあるがこいつだと独特のクセある甘みが柚子の花の味覚を損ねるだろうか。

今日は写真展の最終日、午後4時からの撤収時間に間に合うように出掛けねばならないが、ジャム作りのことや遠い昔の桃の花のジャムのことなどをあれこれ考えていた。