ヤマトシジミの不完全羽化

ITOU昆虫園でミツバの葉の上の羽化に失敗したヤマトシジミを見つけた。

蛹から羽化する時体液を翅脈の中に流して翅を完全に伸ばしきるが、このシジミチョウは何らかのアクシデントで後翅を伸ばしきれていないのだ。
この不完全な翅では飛ぶことも出来ないだろう。

ヤマトシジミの卵がまだ残っているかもしれないと、ミツバの葉裏や近くのカラタチの木を丹念に探してみたが見当たらなかった。
ヤマトシジミの食草はカタバミのようだがそれは近くには全く生えていないのだ。
卵は何処に産み付けられていたのだろうか。それにヤマトシジミの幼虫の食草は何だったのだろうか。

この卵といえば、車庫の擁壁に這わせてあるツタの若葉に今の時期、蛾の卵が無数に産み付けられ、駆除が遅れたりするとものの見事に葉が穴だらけにされる。
ヤマトシジミの卵のことから早速ツタの葉裏を調べてみるとやはり産み付けられていた。

とりあえずは葉を揺すって払い落としておいたが殺虫剤の散布が必要だ。

羽化に失敗したヤマトシジミの近くの草むらで、クロハネシロヒゲナガ蛾を見た。

白いヒゲをヒラヒラさせながら飛ぶ様子は何とも言えぬ愛嬌がある。
求愛のためにこの白いヒゲは重要なんだろうが、それにしても飛びにくそうだ。
飛んでいるところを狙ってみたが草の上を高く飛ぶこともないので、背景をうまく処理して撮ろうとすると相当に難しかった。
これも課題の飛翔撮りの練習になる。