「よだかの星」を読む

Webにある青空文庫で「よだかの星」を読みなおした。
5日程前に読み始めていた ”「よだか」はなぜ星になったのか”(木村直弘・岩手大学教授)を昨日読み終えたが、その論文のいくつもの箇所が、喉元に引っかかって飲み込めないそんな違和感を解消するために、童話としての「よだかの星」を読み直してみたのだ。

”「よだか」はなぜ星になったのか”は相当に難解な文言が繋がっており、また、中沢新一レヴィ・ストロースなどを元とする多くの文献からの引用・参照が取り込まれている為、行きつ戻りつしながらでないと読み込めないのだ。
真っ暗な迷宮に迷い込んで手さぐりしながら出口を探している、頼りになるのは迷宮の壁から何らかの情報を得ようと壁に這わしている自分の指先だけ、そんな感じの読み方だ。

難解な論文を読んだ後の童話「よだかの星」はなんとも新鮮に素晴らしく感じられた。
少し時間を置いた後でこの論文をもう一度読み直してもうまくは飲み込めないだろう。
学者とは一編の童話をこんなにも難しく読みこむのだろうか、それと自分はこの論文をどんな経緯からPCに取り込んでいたのか、童話を読みながら考えていた。