ハチを追う

朝の遅い散歩の途次ツユムシを見る。
この時期しかも今冬一番の寒さだったのにツユムシを見るとは驚きだ。指先でつついても飛び立つこともなくヨロヨロしている。夜の寒さに傷めつけられたのだろう。命の終りが近いようだ。

アリとキリギリスの話を思い出している。

帰り道の雑木林の路で、篠竹の先にエビの身を刺したものが立てられているのを見た。

スズメバチ等の巣を採るための仕掛けとして、篠竹の先に肉切れや魚の身時にはカエルの剥き身をさしておいてハチを呼び寄せ、ハチがその身を肉団子にして巣に持ち帰る準備をしている間に、追跡のための目印になるものを脚に縛り付ける。
その仕掛けだが、この寒空でと怪訝に思った。
エサのエビの乾き具合からみてその篠竹が雑木林の道筋に立てられたのは2日以内だ。
注意してみているとその仕掛けは3ヶ所にあった。

クロスズメバチの巣を採るためにこんな仕掛けをしてハチを追う様子をTVで見たことがある。
山里の雑木林の中を何人もの大人が目印を付けたハチを追いかける姿や、土中のハチの巣を探し当て掘り出してハチの子を食べる嬉々とした姿に、自分もやってみたいと思ったことがあった。

雑木林の道端に立てられているこの仕掛はどんな人が立てたのだろうか、お目にかかりたいものだ。
金木犀の木からコガタスズメバチの巣を切り取る。

この巣を解体して中の様子を見るつもりだったが孫たちに珍しい巣を見せてやったらとカミサン。
解体は後日になってしまった。

今朝覗いてみると飼育箱の中のリンゴドクガの幼虫がサナギになるために繭を造っていた。