遅い朝の散歩に出ようとした時、門扉の壁にミノムシが居るのを見つける。
チャミノガの仲間のようだ。よく見てみるとゆっくりと動いている。
木の枝にぶら下がったり壁にくっついているのはしばしば見かけたが、動いているのは見たことがなかった。
そんな経験からすると、ゆっくりとと言うよりもむしろ速い動きだと言った方がいいかもしれない動きだ。
6月の終わり頃Aさんの菜園の姫リンゴの木でオオミノガのミノムシを見たことがある。
その時は10cm近くもあるそのミノに驚いたくらいでさしたる関心もなかったが、冷たい風が吹くこの時期に動いているミノムシを見ると不思議と興味をそそられた。
みの虫の ぶらと世にふる 時雨哉 蕪村
俳句ではミノムシは秋の季語、やはり寒々とした野分や時雨に揺れているその姿が眼につくのだろう。
ミノムシは羽化してから脱皮を7回繰り返し、その都度蓑を大きくするが11月のこの時期のミノムシは終齢幼虫なんだろうか。
門扉の壁にぶら下がっていてくれると春には羽化や交尾の様子が見られるかもしれない。
ミノガのメスは羽がないというがどんな姿だろうか。
いろんな観察の楽しみが出来た。
みのむしの 音をききにこよ 草の庵 芭蕉
みのむしの いる陽溜りで 本を読む 風来坊