羽化に失敗したセミと小さなアリたち

擁壁に這うツタが連日の猛暑に手酷く痛めつけられ、秋を待たずに茶色く枯れはじめている。数日前に枯れ始めた葉っぱは乾燥しきって落下し風に吹き飛ばされ、甚だしくご近所迷惑な状態のなっているのだ。枯れ始めた葉っぱを壁から一斉に払い落とす作業を朝の涼しいうちにと思い、6時起床で始める。2時間近い作業でごみ袋5杯分ほど回収した。

この作業の折、門扉の前のタカサゴユリにくっついているセミの抜け殻が4個なっているのを見付ける。23日の朝は抜け殻は3個だったが4個になっているのだ。

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その4個目のヤツ(3個くっついているユリの一番下)をよくよく見ると小さなアリが無数に群がっているのだ。羽化のために背中が割れるがその形跡もない。羽化に失敗したようだ。

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羽化に失敗し脱皮出来ないでいるコヤツの肉を噛じり取りに、小さなアリが来ているのだ。こんな光景を見たのははじめてだ。巨象の屍体に群がるハイエナ、そんな想像をしながらファインダーを覗き込んでいた。

ツタの掃き集め作業を中断しての虫撮りだった。

門扉の前のタカサゴユリセミの抜け殻がくっついているのを始めてみたのが、7月17日、2個めを見つけたのが20日、3個めは23日、そして今朝だ。玄関先のシロダモの木の下の土中にコヤツらはいたはずだが、羽化のためにシロダモの木に登らず、4匹ものセミ

ちがタカサゴユリに来たのにはどんな理由があるのだろうか。

午後4時過ぎセミに群がっていたアリに様子が気になり覗きに行ってみると、あれほどたくさんいたアリたちは姿を消し僅かに数匹だけになっていた。