頭上のスズメバチ

少し風があるが暖かい所為か、いろんな種類の虫たちを見る、昨日と大違いだ。

キアゲハ、ツマグロヒョウモンアカタテハヤマトシジミ、キチョウ、ウラギンシジミ
ハラビロカマキリ、ツチバッタ、オンブバッタ、名前の分からない蛾3種。
チビドロバチの仲間、それにスズメバチだ。

この時期、階段の上に覆いかぶさるように伸びた蔦の仲間(?)に小さな花が咲き、これを目当てにスズメバチが何匹も吸蜜にやって来るのだ。


階段の登り下りには十分な注意をしてはいるが、ハチの急接近に逢い体を縮めることがある。
洒落にもならないがハチと鉢合わせだ。
孫たちや宅配の人が万一刺されたらと、カミサンが殺虫剤をスプレーしたりするが効果はほんの一刻しか無いのだ、花期が終わるのを待つしか無いだろう。

この花に吸蜜に来るのはスズメバチだけで、蝶や他の虫たちが来ているのを見たことがない。
これは花の蜜がそうさせるのか、それとも小さな花の形状が蝶などのストロー状の、いわゆる
吸う口には吸蜜が難しいからなのだろうか。

長沼毅さんの「形態の生命誌・・なぜ生物にカタチがあるのか」(新潮選書)にも、口のカタチに関する興味深い一章があった。

長い間虫撮りをしてきたが、昆虫の口のカタチをついぞ意識したことがなかった。
吸蜜・食餌の形から、昆虫の口を分別すれば、齧る口、吸う口、舐める口、刺す口などと云うことは簡単だが、虫撮り行動の中で意識してカメラに収めたことは無かった。
また、哺乳類などの上下に開くヨコグチ、昆虫の左右に開くタテグチなど、長沼さんのこの本を読むまではこの口のカタチの違いに気付いていなかった。

頭上のスズメバチは争いをしたり縺れ合って地上で転げまわっていたりする。
面白い写真が撮れるかもしれない。