小さな花壇にて

自治会の有志が作った小さな花壇が住宅地の外れにある。丹念に世話がされているお蔭で四季折々の花が見られるのだ。通りすがりに花壇の上を飛び越えていくモンキアゲハやキアゲハ、ミスジチョウの仲間を見たこともある。今朝、散歩がてらそこへ行ってみた。

ナミアゲハ、モンシロチョウ、シオヤトンボ、ミカドトックリバチなどを見た。

ミカドトックリバチを見掛けた時は、葉っぱの上でイモムシなどの獲物を捉えているような動きに見えたが、動きをしばらく眺めていると、獲物探しではなく交尾だった。

セグロアシナガバチが花壇に立てられた竹竿で巣作りに使うのだろう、竹の繊維を齧り取っていた。

早朝から真夏日の兆しだ。

イトトンボを撮りに

小さな小さな谷間の段々畑の山際にある農業用水槽へイトトンボを撮りに行く。

用水槽にはクロイトトンボがいた。

クロイトトンボの真正面の顔のアップが欲しくて粘っていたが思うものが撮れずだ。EOS7D+180mmマクロを手持ちで狙っていたのだが、コヤツが重くなっていてピシッとホールド出来ないのだ。ピンボケの量産。細い急坂の草道だが次回来る時には三脚持参しなければなるまい。

用水槽近くの畑に1本の巨大なゴボウがあった。アザミに似た花をつけていた。

本日夏日、僅かな坂道を登るのに何度も休憩、ふうふう言っていた。

キジを追いかけて

買い物からの帰り道、小雨のぱらつく田んぼの畦道にキジがいるのを見つける。夫婦連れだ。後続車がいなければ道端に車を停め1ショット試みるのだが、いかんせん大型の観光バスが続いているのだ。キジ撮りは買い物荷物を冷蔵庫に放り込んでからと思い直し、帰途を急いだ。

雨上がりの昼下がり薄日が射し始めたのを見計らってフィールドへ向かう。フィールドをゆっくり一巡するも全くキジの気配なし。田んぼ道に入るといつものようにケリが甲高い声を上げてのスクランブル、はるか先の田んぼのチュウサギアオサギの小集団を見ただけ。

今日も不作だなと思いながらこれまで余り足を向けたことのない集落を廻ることにした。この集落から引返していて畦道の草むらにキジがいるのを見つけた。えっ!こんな所まで、どこから来たんだろうか、そんなふうに思えるほどの場所にキジがいたのだ。

人通りのない道だったから三脚を据えキジの動き出すのを待つ。

半時も待っていたがコヤツはいっこうに動き出す気配がない。雲行きが怪しくなり始めたので三脚からカメラを下ろし帰途についた。帰り道、ニンニクの花とノラニンジンの花を撮る。

ラニンジンの花

若い栗畑の一角でブドウの苗木が植えられているのを見る。

このブドウの木はタグから見るに巨峰だ。桃栗3年のようにブドウも3年で実をつけると聞くが、最初のブドウはどれくらいの房になるのだろうか。本格的に栽培するとすれば棚作りなどという厄介な作業も待っている。

ここしばらく歩いたことのない距離(7013歩)を歩いていた。

セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシを食うナナホシテントウ

今頃の時季だったらAさんの菜園は、トマト、キウリ、ゴーヤなどで賑わい、そしてジャガイモの花などが見られるのだが、我も老い彼も老いと言った感じで野菜作りが2年程前から行われなくなり、荒々しい夏草に畑全体が覆われてしまっている。今日はフィールドでの鳥撮りが全くの不作だった事から、せめて虫撮りでもと思い、100mmマクロをも持ち出していたことを幸いに、雑草の生い茂る畑に潜り込んでみた。

畑の一角にあるセイタカアワダチソウの1つにセイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシの小集団がいた。その集団の近くにナナホシテントウとササグモもいた。

よくよく覗き込んでいるとナナホシテントウはもう一匹いて、ソヤツがセイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシを食っているのだ。

しばらく眺めているとコヤツはアブラムシを2匹食った。

アブラムシの集団の中に有翅型のヤツがいないか探していて、思わぬものを見つけた。ササグモがハエの仲間を捕まえているのだ。

数ショットした後、もう少しアップでと思いレンズを前に突き出す。この動きにコヤツは敏感に反応した。素早く葉裏に廻り込んだのだ。

三脚や膝を着いてもいいようにとニーパッドなどを持ち込んでいれば、ササグモやナナホシテントウの行動を時間をかけて見続けるのだが、それなりのものが撮れたことで畑を出た。

セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシの集団の中で見つけた有翅型は僅か1匹だけだった。集団の中に有翅型はどのくらいの割合でいるのだろうか。

 

鳥撮りのフィールドに栗畑がある。栗は若木だが栗・桃3年柿8年と言われるように花をつけている。

栗の花にいろんな虫たちが来るはずだ、梅雨の晴れ間に潜り込んでみるか。

 

 

キジを追いかけて

遠くのAブロックと名付けている耕作放棄地にキジがいるのを見つけ1ショット。今日はコヤツをとことん追いかけてみようと田んぼ道をゆっくり近づく。

Aブロックの此処は背の高いヨシが生い茂るヨシ原だったが、6年程前にヨシが刈り払われ整地されて野菜畑になっていた。それが再び放棄されてセイタカアワダチソウや雑草が猛々しく伸びているのだ。キジの格好の塒に再び戻っているようだ。

田んぼ道を回り込んでみるとヤツは農道横の草むらに来ていた。

間合いを詰めていくとコヤツは畦下に身を隠した。近づきすぎたと思い20mほど後退して三脚を立てる。しばらくしてヤツはコンクリート製の畦に姿を現した。

花道をゆっくり歩む千両役者が一舞舞って進ぜようとばかりに、ケンケーンと声を上げ母衣打ちだ。

2度めの母衣打ちの後コヤツは縄張りを巡回するように、田んぼ道や草深い畦道、コンクリート製畦などを歩き、フィールドのほぼ半分近くを廻った。

コンクリート製の畦や細い畦を通ることの出来ない老爺は、コヤツを横目で見ながら安全な田んぼ道を遠回りだ。canon 7D mark2 +150-600mm+三脚(カーボン)鳥撮りのこの器材抱えての追跡、この器材が相当に重いのだ。老いが一層深まっているのを感じていた。

にぎやかな声が聞こえてくるのでキジから眼を上げてみる。小学生が下校していた。

キジは元の場所に戻るのだろう畦道から農道に出てきていた。

Aブロックの此処はやはりコヤツの塒のようだ。草むらに姿を沈めていった。

キジの親子連れを見たいな。今季孵ったヒナはもう随分大きくなっているだろうな。そんなことを思いながら三脚をたたみ帰路についた。今日はかなり歩いた所為か草深い畦道で2度程足をとられそうになった。

本日好天。かなり草臥れたがまずはいい一日だった。

加賀千代女の作と言われる「トンボ釣りきょうは何処までいったやら」の句を思い浮かべ、老爺も駄句 一句。

 そうろうと 老いのキジ撮り 田んぼ道    風来坊

 

ウツギヒメハナバチとサイジョウハムシドロバチ

還来(もどろき)神社境内で見掛けたサイジョウハムシドロバチを再撮影のため、虫撮り用の器材を準備して出掛けた。昨日は社務所の柱の虫食い穴に巣作りしようと5・6匹のサイジョウハムシドロバチがいたが、今日は30分近くいたがまったくその姿を見掛けずだった。柱の穴は全てが塞がれている訳ではないのに、巣作りをしていないのには何か理由があるのだろうか。

サイジョウハムシドロバチは撮れなかったが、昨日は気が付かなかったウツギヒメハナバチの巣作りを見掛けた。

ウツギの花から集めてきた花粉や蜜を石の間の巣に持ち込んでいるのだ。巣の中の育房に花粉と蜜の花粉団子を作り、それに卵を一個産みつける。孵化した幼虫は花団子を食って大きくなり、団子を食べ尽くした後は眠りについて冬を越すという。

このウツギヒメハナバチで有名なのが朝来市兵庫県)の楽音寺、ウツギヒメハナバチの群生地だ。境内の庭一面にクレーターのように広がっている巣作りの写真を見たことがある。そんな風景を撮りに行きたいが・・・・・。

この後、サイジョウハムシドロバチを期待して融神社へ向かった。

ここでも本殿の廊下や柱に無数の虫食い穴があった。風雨に曝され古くなってしまった虫食い穴はドロバチたちの巣作りには利用されないようだ。サイジョウハムシドロバチが巣作りを完了して泥で塞いでしまった穴は見る限りどれもが近々造られた穴のように思われる。

ここでもサイジョウハムシドロバチの姿はない。還来神社での様子と合わせてみるに、サイジョウハムシドロバチの巣作りは終わりの時期を迎えているようだ。歩き疲れて一服しようと拝殿の廻り縁に腰を下ろした時、眼の前を黒いヤツが飛び直ぐ横に降りた。回り縁の板に造られた穴を覗いているのだ。サイジョウハムシドロバチだった。

よくよく見ているとコヤツの様子がおかしいのだ。幼虫の餌になる獲物を運び込んでいるものとばかり思っていたが、運び込むと言うより巣穴の中から何かを運び出しているのだ。この行動を何度も何度も繰り返しているのだ。最初は巣穴の拡張のため噛りとった木屑などを運び出しているのではと思っていたが、モニターでアップして見るに木屑には見えないのだ。

一体これは何なんだろうか。まん丸い球体、何かの卵だろうか。琵琶湖博物館には昆虫の専門家もいるようだ、教えてもらいに行ってみるか。

以下の写真はサイジョウハムシドロバチのサイズ比較のために撮った。

本日好天、いい一日だった。それにおまけのハエトリグモも拝殿の縁で撮れた。

マミクロハエトリのメス。

融神社

 

サイジョウハムシドロバチとコシロオビアオシャク

今日は久しぶりに遠出をした。目的地は「朽木いきものふれあいの里」跡地(高島市)だ。たまたま書店で手にした「BIRDER 」5月号に ”真夏にも「鳥が枯れない」豊穣の森”というタイトルでここが紹介されていたからだ。キビタキオオルリサンショウクイサンコウチョウカワガラス、ハチクマなどいろんな夏鳥が見られるとあった。そのうちの1種類でも見られれば幸いと出掛けたのだ。

国道367号線(別名・鯖街道)を通って向かう。わかさカントリー倶楽部へ出掛けていた折利用していた頃は、ペアピンカーブの急坂も苦にならなかったが、80歳も半ばの老爺には今回は結構厳しいハンドルさばきを強いられた。急カーブでスピードが落ちると後続のランドクルーザーが被さって来るのだ。

目的地に辿り着き、雑木林やオグラス山吊り橋などで2時間近くいた。何種類かの声を聞いたが声はすれども姿なしだった。折角の遠出も全くの収穫なしだ。花折峠のペアピンカーブのドライブを楽しめた、これでもって良しとしよう、そんな気持ちで帰途につく。遅いお昼は道の駅くつき新本陣の日曜市で買った鯖寿司を途中の還来神社の境内で。

社務所の前に置かれたベンチで鯖寿司を広げていて、社務所の柱に無数の泥で塞がれた小さな穴があるのを見つける。そのうちの1つに小さな黒いハチが来ているのだ。

ドロバチの仲間だと思いお弁当もそこそこにコンデジを引っ張り出した。

柱に開けられた既存穴を利用してそこに卵を産み付け、卵が孵った時の幼虫の餌にするためハムシの幼虫などを穴に運び込む。この作業を何度も繰り返すようだ。コヤツはその一連の行動を終え、最後の仕上げに運んできた泥で穴を塞いでいるところだったのだ。

手元のコンデジオリンパスの μTough 、手のひらに入るほどのコンパクトさから荷物にならじとポケットにねじ込んでいたのだ。水中の昆虫をを撮るために使っていたカメラ、あまり使っていないので扱い難かった。証拠写真に1ショットだ。100mmマクロや三脚、リモートレリーズなども用意して再撮影に来なくてはなるまい。

PCに落とし込んだ後調べてみるにコヤツは、サイジョウハムシドロバチだった。

社務所の裏でコシロオビアオシャクを見る。コヤツはビニール袋に入れて持ち帰った。

今日はなんとも疲れた一日だった。