寒空の下のバスボート

長い午睡の後、湖岸に出た時鈴鹿山脈が雪を冠っているのを見る。

風も無く穏やかな湖面に2隻のバスボートがいた。

親指と人差し指の先を切り取った手袋がほしいほど、カメラを持った手がじんじんしている。そんな寒気の中、湖上でキャスティングしているのだ。寒空の下のバスボートを若いって良いななどと思いながら暫く眺めていた。駐車場には3台の車が停まっていた。その内の1台のナンバーは三河ナンバー、バスボートの1隻が三河ナンバーだろう、はるばる遠くから来たもんだ。

今日のカンムリカイツブリ

和邇漁港で4人の釣り人を見る。バスボートの釣り人もこの4人の釣り人も、寒空の下で何を求めて竿を出しているのだろうか。

ワカサギ釣りや稚鮎釣りだと釣り上げた獲物が食えるという後々の楽しみがある。釣れても釣れなくてもこれだと老爺は納得できるが、この釣り人たちの釣りの楽しみがよく判らないのだ。ヒットする度合いがそれなりに高ければ寒空の下でも面白いだろうが、その気配は全く無いのだ。老爺には分からない世界、キャステイングするのが楽しみなんですよと言われればそれまでだが。

漁港の近くでまるで寒修行しているかのようなアオサギを見た。