老いのかたち(48)

今日は節分の日。遠い遠い記憶の中の母は節分になると、玄関先に鰯の頭を挿したヒイラギを飾り、大きな素焼きの土鍋・焙烙をかまどにかけ炒り豆を作るのを習いとしていた。妙に懐かしい子供の頃の記憶だ。こんなことを思い出していたので、スーパーに行った時、炒り豆を買い求めた。

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母は四季折々の行事をこまめに行なっていた記憶があるが、自分が母親に倣って、昔からの四季の行いを自分の子供達にやってやった記憶は殆どない。カミサンも子供が小さい時にやった記憶が僅かにあるだけだという。

農耕社会が生み出した昔ながらの四季折々の行事を執り行っている人たちは、今どれくらいいるのだろうか。

 

 桜までと 言われし命 永らえて 節分の豆 妻が撒きおり   風来坊