クロイトトンボの貌

小さな谷間の山際にある農業用水槽へクロイトトンボを撮りに行く。
クロイトトンボの貌を撮るのが目的だ。

早朝は生憎の天気だったので小さな谷間へ足を踏み入れたのは午前11時前。
風はそよとも無い、陽射しも強くなっている、そんな所為で雨上がりの雑草の茂る細道はムッとするような温気だった。
滑りやすくなっている道を一脚を杖代わりにしてゆっくり下りる。

真夏日のような陽射しの下で2時間近くイトトンボを追いかけていた。
スイレンの葉の上でポートレートを狙うが、それようの位置にはなかなか来てくれないのだ。
木陰があれば休憩も楽だろうに生憎と用水槽の周りには日影はない。
老躯には2時間が限界だった。

私のお気に入りのブログの一つに、「四季に遊ぶ 撮影日記」という鳥撮りさんの素晴らしいブログがある。
この中で、ヤマセミを撮りに行った時は、現場へ5時着そして引き上げたのが12時とあった。
天ヶ瀬へヤマセミを撮りに行った時も6時間ねばった、という記事がある。
作者はお気に入りの瞬間を撮るために6時間という時間を覚悟しているのだ、ブログを拝見する度にいつも感心し脱帽している。