呆け暮らし

寒風が吹き荒れている。半ば呆けたように書斎に閉じこもっていた。

写真仲間たちと開催している写真展出品作品の一次選定作業が近々行われるから、その候補作の選び出しやプリントアウトの準備などに取り掛からねばならないのだが、今日も作業する気になれずだ。
中・高生の頃、試験前になると決まって小説などを読みだし、ギリギリまで試験勉強に入れないという妙な心理状態になることがしばしばあった。

今回も同じ心理状態になっている。
写真展の一次候補のRAW現像や一部修正作業には、時間がかかるであろうことは分かっているのに、一日一日と先送りしているのだ。
こんな状態で図書館から借りてきている村上春樹旅行記「辺境・近境」を読む。

ノモンハン事件の戦跡を訪ねる「ノモンハンの鉄の墓場」
この章を読みながら呆け暮らしの横面を張り飛ばされるようなそんな感じを受けていた。