イトトンボの獲物

小さな川の土手で、彼岸花に来るアゲハやツマグロヒョウモンを追いかけていた。

アゲハが飛び去った後、彼岸花の下の草叢で、妙な翔び方をするイトトンボを見る。

イトトンボはもともと敏捷に翔ぶトンボではないが、目の前の草叢から飛び立ったイトトンボは、まるで酔っ払っているのではないかと思えるような、ふらふらした翔び方なのだ。
短い距離を二度程翔んだ後、彼岸花の咲く土手下に頭から墜落するように落ちていった。
イトトンボは何かを咥えているように見えたのでもしやと思い、私も土手を滑り降りた。


イトトンボは想像したとおり獲物を前足で抱え込み獲物の胴体に喰い付いていた。
獲物は結構大きいのだ。コイツを咥えていたからふらふらした翔び方になっていたのだろう。
獲物の正体は判らない。
イトトンボはモノサシイトトンボ

イトトンボを撮るのに絶好の場所を昨年まで持っていたのだが、今では養魚池に改修されてしまっているのだ。
琵琶湖畔の放棄されたその湿田にはいろんなトンボが生息していた。
私が独り占め出来るトンボのビオトープだったのだ。
改修される時、大型重機で湿田は掘り返されていたのだ、トンボはもういないのだろうか。
一度訪ねてみよう。