ツタ 落葉

擁壁に這っているツタの葉が落ち始めた。
例年だったら9月の中旬過ぎから少しづつ落葉を始めるのだが、今年はもう始まっている。
それもいつもの年のように赤く色づいて落ちるのではなく、茶色く干枯らびた病葉なのだ。
青い葉に混じってこの病葉があちこちに見え、何とも言えず見苦しい感じがする。

この早い落葉や見苦しい病葉が目立つのも、連日の容赦無い猛暑の所為だろうか。
ツタの寿命がどれ位なのかは承知しないが、植えられてから50年近い歳月が経過しているところからして、もう老樹の域に入っているのかもしれない。

老樹だとすれば、日中の暑さに身をすくめ虫撮りにも出掛けられずにいる老兵と同じで、相当に猛暑に痛めつけられているのだろう。

猛暑に痛めつけられている木がもう一つある。
ノウゼンカズラだ。

いつもの年だったらこの時期、ノウゼンカズラは二度目の花を沢山付けてくれるのだが、今期はほんの僅かな花だ。

二度めの花が沢山咲くようにと、最初の花が終わった後お礼の施肥をし、水遣りも欠かしたことが無かったのに、二度目の花を楽しめずにいる。
このノウゼンカズラをいつ植えたのかは覚えていないが、やはり老樹だと思う。

老いてゆくことを悲しいとは思わないが、意に反して動きが鈍くなっていることが寂しい。