ヒメクロオトシブミ

真夏日のような暑さが続き始めると、朝の散歩も午前7時迄には終わるようにしなければならない。遅い散歩だったが小さな谷間の畑へ出掛けたその帰り道で、ヒメクロオトシブミが揺籃作りの準備をしているのを見付ける。

しばらく葉っぱを切り取る様子を眺めていた。
何枚か写真を撮った後PUKUさんが近くにいないのに気付く。谷間の道を登って帰りかけているのだ。いつもだったら私がカメラを取り出すと私の足元でおとなしく待っているか、少し遠くに出掛けても呼べば直ぐに駆けもどつて来る。今日は呼び声に少しの間立ち止まって私の方を見ていたが、私が動き出しそうにないのを見て自宅の方に歩き出す。
暑さの中での虫撮りには付き合えませんよ、そんな感じの歩きぶりだ。

ヒメクロオトシブミの揺籃づくりのプロセスを撮りたかったが諦めてPUKUさんの後を追った。


揺籃づくりの事が気になっていたので夕方の散歩の時見に行く。

揺籃の中を見たくて持ち帰り解体してみた。
揺籃は葉を7重巻きにして作られており、中に2個の卵が産み付けられていた。

オトシブミの産卵(揺籃づくり)はいつ頃まで見られるのだろうか。
三脚もお弁当もお茶も用意して雑木林に行かねばなるまい。

ヒメクロオトシブミの体の色には地域変異が在るという。
大きく分類すると、近畿以西は腹部と脚が黄色、他は黒色。関東から南東北は全体が黒色。北陸の東北から北海道は鞘翅のみが赤色、体は黒色。こんな3型がそれぞれで見られるようだ。
また各地で変異色も時に見られるようだから、そんなヤツをも見てみたいものだ。