おうい 雲よ

立ち居振舞いに大きな支障が在るわけではないが、腰の痛み(鈍痛)が何とも言えず不愉快だ。
読書をしていてもPCに向かっている時でも、腰を庇うように何度も座り直している。
こんなことから読書にも集中できず半ば呆けて、書斎の窓から対岸の長命寺山や沖島、琵琶湖の上を流れてゆく雲を眺めていた。

こんな時決まって山村暮鳥の詩を思い出す。
  おうい 雲よ
  ゆうゆうと
  馬鹿にのきそうじゃないか
  どこまでゆくんだ
  ずっと 磐城平の方までゆくのか
これまで何度も口ずさんで来た、小さく声を出して口ずさんでいると心安らぐのだ。

  丘の上で
  としよりと
  こどもと
  うっとりと雲を
  ながめている
という詩も思い出していた。

呆けたような一日だった。
領海侵犯だ、テロリストだ、などと騒がしいが、老兵には呆けた一日でも安穏がいい。
腰痛ベルトをAmazonに注文した。

おうい 雲よ