ウスタビガ

遅い朝の散歩に出ようと階段を降りかけた時、大きな茶色の蛾がいるのを見付ける。
ウスタビガだ。

残念なことにこのウスタビガは既に死んでいた。

ウスタビガは滋賀県では、絶滅危惧種等を指定する滋賀県レッドリストの第6番目に、「その他の重要種」4種の内の一つとして載せられている。
ちなみに4種の内の残り3種は、オオスズメバチハルゼミモンスズメバチだ。

このウスタビガは何処から飛来してきてこの階段で命の終わりを迎えたのだろうか。
この蛾の活動期は10〜11月だ、虫撮り人に最後の姿を見せに来てくれたような気がする。
昨年に比べて随分と行動範囲の狭くなっている老兵へのプレゼントに思えるのだ。
 背面

 腹面

ウスタビガは卵の状態で越冬し4月頃孵化して幼虫になる。
6月中旬頃にマユを作って蛹になる。
そして10・11月に成虫になり、直ちに繁殖(交尾)行動を行い短い命を終わるようだ。
成虫には口は退化していて無いという。

暖かい日を見付けてウスタビガの繭探しにマキノ(高島市)の雑木林に潜り込んでみよう。
マキノの雑木林へ出掛けなくなってからかなりの歳月が経っている、カタクリの群生地だったクヌギ林が切り払われて以来だから、もう5年以上になる。
新しく芽吹いた木々も大きくなっているだろうか。